夏合宿三日目(頂上宿舎〜白馬岳〜雪倉岳〜水平道〜朝日小屋)

この日は4時15分ごろに目が覚める。昨日は昼寝3時間と夜は8時間、結局11時間も眠ったことになる。寝すぎだな俺。まあ小屋の特権だろう。
4時30分に全員がおきた。昨日高山病になった新高の子も元気になっていた。
5時から朝食。またもやバイキング形式だった。
山小屋の食事にしては栄養的にも良く考えられているメニューで、かなり良かった。テントの食事はどうやっても炭水化物が多くなって、たんぱく質やその他ビタミンなどはほとんど摂れない。やはり体力のない人は安易にテント泊を多くすべきではないかも。
朝食が終わると自分のパッキングをしてテント場へ。ちょうど朝食が終わったところだった。
早朝に雨が降ったみたいで、地面は濡れていて、テントは水を吸って重たかった。
早々とテントを片付けて7時前に出発。白馬駅で借りたアイゼンを白馬山荘に返す。
白馬山荘から白馬岳の山頂まではA班もB班も一緒に。
白馬山荘から15分ほどで頂上に到着。

白馬岳の山頂から白馬山荘方面。

山頂から東側を望む。雲海の絶景。これがナマで見れるのも最後か・・・。
ここでは高2の卒業写真のために高2だけで集合写真。

この大きさなら大丈夫かな?もっと鮮明に撮れてるのもあるけど、敢えてブレてる方を。
白馬岳で再びAとBを分割。
山頂を出発すると、下り坂になり、馬の背とも呼ばれているせまーい尾根道とガレ場。
25分ほどで三国境に到着。コマクサの群生が多くある三国境では白馬大池方面の道と分岐。実際朝日小屋に向かう人よりも白馬大池経由で蓮華温泉に向かう人のほうがはるかに多い。蓮華温泉までの距離は朝日小屋経由よりも圧倒的に近いし。頑張れば一日でも着けるし。
10分程度の休憩をはさんで雪倉岳・朝日小屋方面の道に。歩くにくい岩場やガレ場をひたすら歩く。非常に前方の見通しがいいので、前方のA班が歩いているのが見える。B班からすれば少し遅いようにも感じるが、行程が長いことを考えるとあれぐらいがベストなんだろう。
ハイマツ林を抜けると一面のお花畑。自分は高山植物の種類とかはほとんど知らないが、その美しさにはいつも感動。下界の公園に咲いてる人工的に植えられた花を見るのとは決定的に違う。

そして雪倉岳の避難小屋を通過。避難小屋なので、規模はたかが知れている。
ここからは少し急な登り坂。ジグザグに尾根道を行く。
途中で富山県警のヘリが頭上を通過。
帰ってからネットで調べたところ、

31日夕方、北アルプス立山の内蔵助谷で男性登山者が遺体で見つかりました。警察は男性があやまっ て転落した可能性が高いとみて遺体の身元などを調べています。
31日午後4時すぎ、北アルプス立山の標高1750メートルの内蔵助谷で、県警のヘリコプターが男性が 倒れているのを発見し、県警山岳警備隊員が現場にかけつけたところ死亡しているのが確認されました。
警察では3日前に、長野県の扇沢から入山したとみられる男性が「下山予定日を過ぎても帰宅しない」と 家族から届け出があったため、立山一帯をヘリコプターで捜索していました。
警察では男性があやまって転落した可能性が高いと見て遺体をヘリコプターで収容し身元や死因を確認 しています。
県内での山岳遭難事故は今年に入ってから今月23日までに23件発生していて、4人が死亡、1人が行方不明となっていました。

http://www2.knb.ne.jp/news/20070731_12324.htm

・・・遭難者の捜索だったのね。。。亡くなった方のご冥福をお祈りいたします。

さてさて、ジグザグに山道を登り続けて雪倉岳の山頂に到着。

山頂から白馬岳を望む。まだまだ先は長い。
山頂はとても広く、目前に朝日岳が大きく広がっている。今日の宿である朝日小屋も見える。

ここで行動食を摂り、B班は30分ほど休んでから出発。
山頂からはゆるい下りのザレ場を行く。途中で進行方向右側に雪倉池が見える。
ひたすら下り坂を行って水場で再び休憩。
山から湧いている水はなんともいえない甘みがあり、あの汚い淀川の水を浄化した大阪の水道水とは雲泥の差。まあ大阪の水道水はまだましなほうだけど。東京となると(ry

水場からしばらく行くと木道になる。木道はかなり整備されており、非常に歩きやすい。
水平道と朝日岳の分岐を通過し、水平道の方向へ。
しかしこの水平道というのが曲者で、等高線だけを見たら確かに水平だが、実際は小さな登降が多々あり、雪渓が点在していたり、しかもぬかるみが多く非常に歩きにくい。天気が良かったからいいものの、雨が降っていて木道が濡れていたらえらいことになっていたかもしれない。地図に山頂経由と時間はそれほど変わらないと書いてあったのも納得できる。
うざったい道をひたすら進む。1時間半ほどで朝日岳からの道と合流。
本当に水平な木道をすこし歩くと小屋が見えてきた。因みに自分は今日も小屋。

(業務連絡・・・誰か朝日小屋の写真を提供してください。)

時間は3時10分過ぎだった。小屋ではすぐに手続きをする。朝日小屋はそれほど大きな小屋ではないので、一畳2人とかにならないだろうかと心配していたが、この日は空いていて、27畳の大部屋が取れた。
テント場のほうも空いていて、かなり広々。

中央の集団はトランプ中。

そして夕食の時間となる。前日がバイキングだったことを考えると、わずかに劣るものの、それでも十分以上に良い夕食でした。5点満点としたら4.5ぐらい。2000m超える山小屋でカジキマグロの昆布締めが出るとは思わなかった。

夕食が終わるとテント場へ。なにやら明日は6時前に出発するそうで、かなり張り切ってました。明日は3時におきて飯を炊くとかなんとか。

小屋のほうも負けてはいられないので、この日小屋に泊まった高2で相談して、8時には部屋の電気を消すことに。そしてトランプ等をしていた中学生達も8時には全員就寝。
なんか妙な団結心を感じた瞬間でした。

(三日目終わり)